一人社長でも役員社宅は使える?中小企業の社長のための役員社宅

「役員社宅は大きな会社のもので、一人社長や小さな会社には関係ない」——そう思っている経営者は少なくありません。ですが、それは誤解です。会社の規模や役員の人数は、役員社宅の要件ではありません。
この記事では、一人社長・中小企業の社長が役員社宅を使えるのか、向いている理由、使うための条件、よくある不安への対処、導入の流れまでを解説します。
一人社長でも役員社宅は使えるのか

結論から言うと、一人社長でも役員社宅は使えます。役員社宅は「会社が住宅を借りて役員に貸す」仕組みで、役員が1人(=社長のみ)であっても成り立ちます。会社の規模や役員の人数は要件ではありません。
必要なのは、法人であること・会社名義で物件を契約すること・社長が「賃貸料相当額」以上を会社に負担することの3点です(賃貸料相当額は、税法令で定まる最低負担額の目安)(出典: 国税庁 No.2600)。これらが満たされていれば、一人社長でも制度を活用できます。
中小企業・一人社長に向いている理由

むしろ一人社長・中小企業の社長にこそ、役員社宅は検討する価値があります。
- 社長個人の手取りに直結する:一人社長は会社の利益と個人の生活が近く、家賃負担の見直しが手取りに響きやすい
- 意思決定が速い:社長の判断だけで導入を進めやすく、役員が多い会社のような調整が不要
- 住宅手当より効率的になり得る:現金の手当は全額課税ですが、社宅は賃貸料相当額基準で扱われます(出典: 国税庁 No.2600)
使うための条件

- 法人であること:個人事業主は対象外。法人(一人会社を含む)であること
- 会社名義で契約する:賃貸借契約を法人名義で結ぶ(オーナー・管理会社の了承が必要)
- 賃貸料相当額以上を負担する:社長が毎月、賃貸料相当額以上を会社に支払う
- 豪華社宅を避ける:床面積240㎡超などの高額な物件は対象外。小規模な住宅(木造などは132㎡以下、RC造などは99㎡以下が目安)が基本(出典: 所基通36-40・36-41)
よくある不安とその対処

- 「税務調査で否認されないか」:会社契約・賃貸料相当額の負担という実態を整え、必要に応じて社宅のルールを明文化しておくと、説明がしやすくなります。判断は顧問税理士と確認します
- 「手続きが面倒そう」:物件探し・契約・計算の手間は導入代行に任せられます。社長は本業に集中できます。大阪での支援は役員社宅の導入代行(大阪)をご覧ください
- 「一人だと規程まで要るのか」:規程は法的な必須要件ではありませんが、運用ルールを整えておくと安心です(税理士に確認)。整備の出発点として役員社宅規程のひな形(無料ダウンロード)もご活用ください
注意
形だけ整えても、実際に賃貸料相当額の負担が行われていなければ意味がありません。契約・家賃負担・運用をそろえることが大切です。税務上の判断は必ず顧問税理士にご確認ください。
導入までの流れ

- 1
相談・現状整理
住まいの状況と希望を整理し、役員社宅が向くか確認します。
- 2
物件選定・法人契約
条件に合う物件を選び、法人名義で契約します。
- 3
賃貸料相当額の算定
物件の課税標準額をもとに、社長が負担する家賃を算定します(税務判断は税理士)。
- 4
入居・運用
入居し、毎月の家賃負担を継続します。
よくある質問

設立したばかりの会社でも使えますか?
法人であれば設立直後でも検討できます。ただし物件のオーナー・管理会社が法人契約を認めるか、会社の状況によって条件が変わる場合があります。詳細は顧問税理士にご相談ください。
個人事業主でも使えますか?
役員社宅は法人の制度のため、個人事業主は対象外です。法人化を検討している場合は、そのタイミングで合わせて検討する方が多いです。
社長1人だと税務調査で目立ちませんか?
役員が1人であること自体が問題になるわけではありません。契約・賃貸料相当額の負担という実態を整えておくことが大切です。判断は顧問税理士と確認してください。
まとめ

一人社長・中小企業の社長でも、法人であり、会社契約と賃貸料相当額の負担という条件を満たせば、役員社宅は使えます。むしろ意思決定が速く、手取りに直結しやすい小規模法人にこそ、検討する価値があります。合同会社や医療法人など、法人形態ごとの違いは法人形態別の役員社宅で整理しています。
トラストワンは、一人社長の役員社宅導入も、物件選定から契約・資料作成まで支援します。詳しくは事業内容ページをご覧ください。
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免責事項
本記事は役員社宅制度に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務判断を示すものではありません。実際の適用にあたっては、税理士等の専門家にご相談ください。