役員社宅規程のひな形と作り方|必須項目とテンプレート無料ダウンロード
役員社宅を導入するとき、意外と見落とされがちなのが「社宅規程」です。世に出回るひな形の多くは従業員向けで、役員社宅にそのまま使うと必要な項目が抜けてしまいます。
この記事では、役員社宅規程に必要な項目と作り方を、従業員向けとの違いを踏まえて解説します。記事の途中で、役員社宅に特化した規程ひな形(Word形式)を無料でダウンロードいただけます。
役員社宅規程とは(なぜ必要か)

役員社宅規程とは、会社が役員に社宅を貸与する際のルールを定めた社内文書です。入居できる人の範囲、家賃の負担、対象となる物件の条件などを明文化します。
役員社宅は、役員が賃貸料相当額(税法令に基づき定まる、役員が最低限負担すべき家賃の目安)以上を負担することで、給与課税が生じない仕組みです。その運用ルールが社内で定まっていないと、税務上の扱いが曖昧になりがちです。規程を整えておくことで、運用の根拠を社内に残せます。規程や実態がないと否認されやすくなる点は役員社宅が否認される5つのケースで解説しています。
ポイント
賃貸料相当額の詳しい計算方法は、別記事で解説しています。規程と計算はセットで整えておくと、運用時の判断に迷いません。
従業員向けのひな形をそのまま使えない理由

インターネットで手に入る社宅規程のひな形は、そのほとんどが従業員(社員)向けです。役員社宅には、従業員社宅にはない固有の論点があり、そのまま流用すると必要な条項が欠けてしまいます。
| 論点 | 従業員向けひな形 | 役員社宅で必要なこと |
|---|---|---|
| 入居資格 | 従業員が対象 | 役員・使用人兼務役員を明記 |
| 賃料の負担 | 会社規定の自己負担割合 | 賃貸料相当額以上の負担を明記 |
| 対象物件 | 特に制限なし | 小規模住宅を基本・豪華社宅の判定基準を明記 |
| 算定根拠 | 記載なしが多い | 通達に基づく算定を明記 |
特に「賃貸料相当額以上を負担する」という記載と、豪華社宅かどうかを総合勘案で判定する基準を定めることは、役員社宅ならではの重要ポイントです。
役員社宅規程に必須の項目

役員社宅規程には、少なくとも次の項目を盛り込みます。
- 目的:役員に社宅を貸与する目的を定める
- 入居資格:役員(使用人兼務役員を含む)を対象とする
- 対象物件:小規模な住宅(建物の構造により床面積132㎡以下または99㎡以下が目安)を基本とし、豪華社宅(床面積240㎡超などの物件)に該当するかを取得価額・賃料・内外装等から総合勘案して判定する基準を定める
- 契約:賃貸借契約を法人名義で締結する
- 賃料の負担:役員が賃貸料相当額以上を負担する
- 賃貸料相当額の算定:所得税法・関係通達(所基通36-40〜36-41等)に基づく
- 入居・退去:入居手続と、資格喪失時の退去・解約
役員社宅規程のひな形(無料ダウンロード)
上記の必須項目を盛り込んだ、役員社宅に特化した規程ひな形(Word形式)をご用意しました。自社の実情に合わせて編集してお使いいただけます。下記フォームにご記入のうえ、ダウンロードください。
役員特化の全9条+附則。入居資格・賃貸料相当額の負担・豪華社宅の判定基準まで盛り込み、会社名を入れてそのまま使えるWord形式です。
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役員社宅管理規程ひな形(Word)をダウンロード規程の作成から役員社宅の導入まで任せたい方は、あわせてご相談ください。
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- 自社の実情に合わせて調整する:ひな形はあくまで参考例です。役員構成や物件に合わせて条項を追記・修正します
- 賃貸料相当額の算定は税理士に確認:金額の算定や税務処理は、顧問税理士の確認を前提にします
- 会社の意思決定手続に沿って定める:規程の制定・改廃は、取締役会の有無に応じた社内の意思決定手続に沿って行います(取締役会を設置していない中小企業が大半のため、取締役会決議を必須要件とする必要はありません)
注意
規程を整えても、賃貸料相当額の負担が実際に行われていなければ意味がありません。規程・契約・実際の家賃負担をそろえることが大切です。税務判断は必ず顧問税理士にご確認ください。
よくある質問

役員1人の会社でも規程は必要ですか?
役員が1人であっても、役員社宅を導入するなら規程を整えておくことをおすすめします。運用ルールを社内に明文化しておくことで、税務上の説明がしやすくなります。具体的な要否は顧問税理士にご相談ください。
ひな形をそのまま使ってよいですか?
ひな形は一般的な参考例です。会社名や施行日を入れ、自社の物件・役員構成に合わせて条項を調整してお使いください。賃貸料相当額の算定など税務に関わる部分は税理士の確認を前提にします。
従業員社宅の規程と分けるべきですか?
役員社宅は判定や取り扱いが従業員社宅と異なるため、役員向けの規程を分けて用意するか、役員に関する条項を明確に区別することをおすすめします。
まとめ

役員社宅規程は、従業員向けのひな形では代用できません。入居資格(役員)・賃貸料相当額の負担・豪華社宅の判定基準・算定根拠といった役員固有の項目を盛り込む必要があります。本記事のひな形を土台に、自社の実情に合わせて整えてください。規程整備を含めた導入の全体手順は役員社宅の導入手続き|必要書類と契約の流れで解説しています。
トラストワンは、規程の整備を含む役員社宅の導入実務を、物件選定から契約・資料作成までワンストップで引き受けています。規程づくりや手続きに手が回らない場合は、役員社宅の導入代行(大阪)もあわせてご覧ください。詳しくは事業内容ページをご覧ください。
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免責事項
本記事および配布するひな形は、役員社宅制度に関する一般的な情報提供・参考例であり、個別の税務判断を示すものではありません。実際の適用にあたっては、最新の法令・通達を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。